- 家の壁をきれいに塗りたい
- 必要な道具ってなにがあるんだろう
- クロス以外にも塗れるのかな?
塗装歴が10年の経験をもとに、室内の壁を塗装する方法や注意点を解説します。
壁をローラーで塗るのはわり簡単ですが、塗るまでの準備と基本を抑えていないとさすがに難しいです。
ネットでよく塗り方が解説されていますが、なんか肝心な部分が抜けている印象だったので、この記事を書きました。
DIYに役立つテクニック満載を写真付きで解説していきますね。
特に難しいことはないので、再現性は高いです。ぜひ実践してみてください。
DIYで室内の壁をきれいに塗るために必要な5つのポイントを解説
壁をきれいに塗るために必要な5つのポイントを解説します。
室内の壁に最適な塗料選び
室内には艶消し塗料がベスト、なるべく汚れがつきにくい塗料を選びましょう。
- 仕上がりがいい感じ
- ムラになりにくい
- 傷が目立ちにくい
塗る面積がたくさんある場合は、一斗缶(16L)で購入するとお得です。
ホームセンターに置いてあるものは種類が少ないので、ネットでの購入をおすすめします。 シーラーが不要なものが楽ですね。
記事後半でおすすめの水性塗料ランキング5選を紹介しています。
初心者でも使いやすい塗装道具
ローラーをメインで使っていきます。水性塗料を使う前提で選んでいます。
- 水性刷毛
- 養生道具
- ローラー+ハンドル
- ローラー用バケット
水性刷毛
刷毛は基本的に水性用であればなんでもOK。刷毛の良し悪しで仕上がりに大きく影響しません。
コスパ◎、値段の割に使いやすい刷毛です。
同じく「ひよこ」の目地刷毛。
マスキングテープ
塗装の仕上がりを左右するのはマスキングテープです。マスカーは適量あればOK。
床を汚さないように、新聞紙やブルーシートも用意するといい感じです。
NITTO:ペイントエース
マスキングテープはどれも同じように見えるかもしれませんが、よれにくくて貼りやすいのが上記のペイントエース。
ノリが残りにくく、養生した部分を傷めにくいのでかなりおすすめです。
ローラー+ハンドル
さばける範囲を広くするため、ローラーハンドルはちょい長めがおすすめ。
少し長いくらいなので使いやすいですよ。
ローラーのサイズは6インチを選びましょう!使いやすく種類も豊富です。
フラットな壁用(ベニヤ板・石膏ボード等)
とにかく仕上がりの肌がきれいなローラーです。
クロスや和室の壁用
凹凸に馴染みやすいフカフカした素材のローラーです。塗り残しが出来にくい。
上記のローラーはどちらも塗料の飛散が少なく、仕上がりもきれいになりますよ。
ローラーについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
ローラー用バケット
ローラーが入ればOKなのですが、できればネットを取り付けられるタイプを選びましょう。
おすすめのローラーバケット
このタイプは持ちやすく、長時間の作業でも疲れにくいです。
バケット専用のカバーも販売されていますが、マスカーを使って養生すれば費用を節約できます。
きれいに仕上げるための養生のコツ
チリは1〜2ミリがベスト。養生をバラしたときにペンキがめくれるのを防ぐためですね。
マスキングテープの貼り方を変えるだけで仕上がりは変わります。
- まっすぐ貼れているか
- きちんと抑えているか
- ゴミがかんでいないか
場所によってはマスカーを先に貼り、上からマスキングテープを貼ったほうが貼りやすい。
養生に決まりはないので、周りが汚れない+チリ(ライン)きれいならOKです。
汚れている箇所に効果的な下処理方法
タバコのヤニや油汚れは、塗る前にできる限り除去するのが効果的です。
- お湯+タオル
- 紙ヤスリやたわし
- ガラス用クリーナー
壁の種類に合わせて、傷つけない方法でなるべくきれいに掃除してください。白系の塗料を使うなら特に重要ですよ。
水性塗料は汚れを抑える力が弱いので、汚れがひどい場合はヤニ止めシーラーの効果も期待できません。
特に黒ずみや、ヤニがひどい場合は「油性」のペンキを部分的に塗ると汚れが浮いてきません。
掃除→油性ペンキで補修→仕上げ塗装の順で試してみてください。
※油性なので取り扱いに十分注意してください
水性塗料を何回塗っても汚れがおさまらないので注意です。
塗りムラが出にくい基本的な塗り方
きれいに仕上げるには2回塗りがおすすめです。自分のさばける範囲で手早く塗りましょう。
手順 1:刷毛塗り
手順 2:ローラー上塗り1回目
手順 3:ローラー上塗り2回目
ローラーのつなぎ目が同じだと、その場所だけ色が濃くなることがあります。
つなぎ目を「人の目の高さ」からズラすことで、もし色の差が出ていたとしても、わかりにくくなります。
ローラーが含む塗料の量は限界があるので、ざっくりの大枠を決めたらその中でまた小さく塗ればOKです。
ゴリゴリこするように塗るのはNG。色がついていくためわかりにくいですが、塗装が薄いと十分な効果が発揮されない場合があります。
50センチくらいの範囲を集中して塗ると上手くいきますよ。小さいマスを重ねていくイメージですね。
壁の材質にもよりますが、1回目は吸い込みが激しいので塗料を水で少し薄めると塗りやすいです。
- 1回目→水で10%くらい薄める
- 2回目→生ネタ(希釈なし)で塗る
2回目は吸い込みが少ない分、ローラーのすべりも良く塗りやすいので、2回目(もしくは3回目)は希釈なしでOK。
1回目は塗り残しさえなければ色が透けていてもOK。気にせず塗っていきましょう。
壁の種類によって変わる塗り方のポイントを解説
ここからは壁の種類別に塗り方のコツを解説していきます。塗装するときは、水性塗料でも絶対に換気をしてください。
クロスを塗るときのコツ
クロスは簡単です。だいたい2回塗りでOKですね。
塗料の「弾き」がないか試し塗りで確認して、だいじょうぶならGO。
- きれいに掃除する
- 細かい部分を先に塗る
- 塗りやすい塗料(希釈)で塗る
掃除するときは濡らしたタオルでもOKですが、アルコールやペイント薄め液で拭くと手アカも取れていい感じになります。
匂いが気になる場合は丁寧な水拭きで対処しましょう。
和室の壁を塗るときのコツ
和室の砂壁(ザラザラした壁)は、塗る前にホウキで掃除してください。
塗っている途中で壁のザラザラが取れてこないように、念入りにはいておきましょう。
また、木部は塗料が染み込むとかなり掃除しにくいので、マスキングテープの養生を丁寧におこなってください。
塗装する直前にマスキングテープを指でシュッと押さえてから塗ると、にじみも少なくなります。
モルタル(コンクリート)壁を塗るときのコツ
モルタル壁はフラットな場合が多いので、ローラーのパターンが出ないように塗らないとキレイになりません。
刷毛のスジも注意ですね。
塗りにくい場合は希釈をして、1箇所に塗料がたまらないようにしましょう。
シーラー不要の塗料を使うと塗りやすいです。
木材やベニヤ板を塗るときのコツ
ベニヤ板は吸い込みが激しく、ガサガサになる可能性もあります。
ただ最初から全部を紙ヤスリできれいにするのは大変なので下記の工程がおすすめ。
- シーラー or 薄めた塗料を1回塗る
- 毛羽立ちがひどい部分を紙ヤスリで除去
- そこそこの仕上がりになれば塗装してOK
下地の状態にもよりますが、3回塗りでおさめるように塗るのが効果的。
多少の毛羽立ちは2回くらい塗り重ねていけばある程度収まります。
ニスやオイルステンと違って、塗料の厚みがつくからキレイになりやすいんです。
室内の壁におすすめの水性塗料ランキング5選
壁を塗るのに適した塗料を5つ紹介。
ほとんどホームセンターに売っていない塗料だと思います。その中でもコスパの良いものをピックアップしました。
1位:水性ケンエース
- F☆☆☆☆
- VOC1%以下
- 防カビ・防藻
- ヤニ止め効果あり
※製品詳細:水性ケンエース
水性ケンエースは日本ペイントの人気塗料です。室内で使うのにも最適。匂いが少なく、伸びもいいし塗りやすい。
価格もお手頃なので、それなりの面積を塗るのであればお買い得。室内で使うのなら基本的にシーラーがなくてもOKです。
迷ったら水性ケンエースを選べばOK!価格と性能のバランスがいいです。
2位:水性ビルデック
- F ☆☆☆☆
- 防カビ・防藻
- 高い塗膜性能
- 溶剤レベルのヤニ止め効果</l
製品詳細:水性ビルデック
水性ビルデックは大日本塗料の高品質な塗料。水性なのにヤニ止め効果、密着性能が高く信頼できる塗料です。
ただし、こびりついたヤニ、ひどい汚れやシミに対する効果は油性には勝てません。
塗料としての平均点が高いので、全体の汚れが気になるときに使うのがおすすめ。
3位:ウォールペイント・マットウォール
製品詳細:ウォールペイント・マットウォール
- F ☆☆☆☆
- 汚れや落書きがあっても塗れる
- カラーは39種類
塗料の種類が39種類あるので、あなたの好みの色を見つけられるでしょう。
ちょっと値段が高いので、アクセントカラーを選ぶときに少量を購入するのがいいかも。
4位:SKクロスフレッシュ
- F ☆☆☆☆
- 高い隠ぺい性
- TVOC 1%未満
製品詳細:SKクロスフレッシュ
SKクロスフレッシュはエスケー化研が販売するクロスの塗り替え専用の塗料。しっかり塗ることでクロスのつなぎ目が目立たなくなります。
20kg入っているので、他の塗料よりもちょっとお買い得ですね。
5位:日本ペイント:エアークリーン(ウイルス抗菌塗料)
- F☆☆☆☆
- 抗菌性・抗ウイルス性
- 防藻・防かび性
- アルデヒド類吸着
製品詳細:エアークリーン
蛍光灯やLEDに反応して99.9%以上ウイルスを抑制できる日本ペイントの塗料。
シーラーが必要なので手間と材料費が余計にかかる分、評価を下げました。性能は抜群なんですけどね。
日本ペイント推奨のシーラーを使うことで密着性も高くなります。
このシーラーはけっこう万能なので使う機会は多いです。
今の時代に合っている塗料。手間はかかりますが、その分期待できる効果は高いです!
室内の壁に使える補修テクニックを紹介
自分で補修ができると最高ですね。
傷や凹みひび割れへの対処法
部屋の入隅などのひび割れはコーキング、何かがぶつかったできた凹みはパテを使いましょう。
- コーキング→壁の歪みにも対応
- パテ→基本的に動かない場所に
ひび割れにパテを使うと、年数が経つと割れてしまうことがあるので注意してください。
おすすめのコーキング
指やヘラで薄くならしてあげるときれいになります。小さいひび割れなら対応可能。
おすすめのパテ(厚塗り・うす塗り兼用)
厚塗りもできるため、深めの穴や凹み補修にも対応可能です。
壁は住宅の歪みなどで伸び縮みするので、症状に合わせて補修材を選びましょう。
穴が空いている箇所はパテ or 貼り替え
貫通していない穴はパテで埋めることができますが、裏に支えがない場合は振動に弱く、割れや剥がれの原因になります。
その場合は部分的に張り替えるのが効果的です。
モルタル壁などは難しいかもしれませんが、石膏ボードだったら穴を埋めるよりも交換のほうが早くて確実。
ただしテクニックが必要なので、面倒な人はパテで無理やり埋めるか、飾りをつけてごまかしましょう。
傷みがひどい場合はワンポイントで張り替え
補修箇所が多くて時間がかかるなら、いっそ部分的に別の素材でアクセントにするのもあり。
- 部分的に木の板を貼る
- 違う柄のクロスを貼る
- 黒板などを取り付ける
補修でキレイにするのは限界があります。発想を変えてアレンジするのも楽しいですよ。
まとめ:室内の壁を塗装するのはコツを掴めばDIYが楽しい
壁をDIYで塗るのは簡単ですが、ちょっとしたポイントを抑えるだけで仕上がりがさらにUPします。
- 塗料選び
- 道具選び
- 養生のコツ
- 下処理方法
- 基本的な塗り方
プロの技術はちょっとした工夫から生まれるものなので、基本的な技術というのはそこまで差がありません。
もちろん経験の差はあるかもしれませんが、どれだけ基本的なことができているかが重要です。
塗装をきれいに塗るうえで大切なことは「乾く前に塗ること」なので、塗りやすい環境を作るのもひとつの方法です。
使いやすい道具を使うだけでも仕上がりは変わりますよ。
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