塗装屋といっても「車両」「家具」などの種類がありますが、この記事は建築現場で一般住宅をメインに塗装する「建築塗装」についてお話します。
僕は過去に建築塗装を5年間、現在は工業系の塗装工として働いていて、塗装経験は合わせて8年となりました。
働いてみないとわからない雰囲気などを、経験談もとに解説していきます。
この記事でわかること
- 塗装屋として働く際の注意点
- 就職するのに適した塗装屋の選び方
「塗装屋に興味があるけど、実際のところ中身はどうなの?」といった疑問を持っている人向けの内容となっています。
求人情報には載っていない情報が多いと思うので最後までお付き合いください。
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塗装屋(ペンキ屋)になるメリットはある?
さっそく結論になりますが、塗装屋になるメリットは手に職を持てることです。
起業の難易度が低い
ペンキを塗っているだけのイメージがあるかもですが、塗装という仕事は奥が深く、高い技術が必要な「職人」です。
技術を身につければ、会社に依存しなくても仕事をしていけるので「起業」の難易度は低めかと思います。
常に現場作業がメインなので、毎日決まった場所に通勤する仕事が嫌いな人に向いています。
学歴が必要ない
特に学歴や資格も必要ないので、就職の難易度も低めです。世間でいうサラリーマンとは違う環境かもですね。
しっかりと技術を身につければ年収600万くらいは狙える職業です。
※※僕が建築の塗装工として働いていた時の社長(親方)の給料を参考にしています。
塗装屋として頑張れば、小金持ちくらいはなれると思います。ぶっちゃけメリットとしてはこれくらいになります。
塗装屋は安定しない職業
塗装屋は天候に左右される職業なので「安定した収入」というのが難しいです。
毎月決まった日数を働いて、安定した収入が欲しいという人にはデメリットの方が多いかもしれませんね。
基本的には現場に合わせたスケジュールを組むので、天気の悪い日が休みになることもあれば、休みの日が仕事になることもあります。
給料が、1日1万円もらえるとしても、日給月給の場合は働く日が減ると貰える金額も減るので大変です。
最初は給料が少ない
ちなみに初めに貰える給料は多くはありません。
- 中卒⇒6000円~
- 高卒(普通免許有り)⇒8000円~
住んでる地域や会社によって違いますが、仕事ができるようになればと昇給といった感じが一般的です。
稼げるようになるには自分の腕次第です。
塗装屋は仕事環境が大変
現場作業という事で、夏場は特に体力を使うので大変です。初めのうちは現場で作業するというのに慣れるのが仕事ですね。
常に重たいものを運ぶということは少ないで、力仕事という感じではないですが「楽」ではありません。しかも、初めからなんでも塗らせてもらえるわけでもないです。
必ず下積み期間ががあると思っていた方がいいでしょう。
親方や先輩がけっこう厳しい
よく世間では、ブラック企業などと騒がれていますが、建築塗装の業界は完全にグレーです笑
パワハラやモラハラといった感じで世間で騒いでいるような悪質なものは感じませんが、しっかり叱られます。
ちょっと言われたくらい凹んでいては、仕事ができません。毎日のように怒られる事はないと思いますが、テキパキ動かないと叱られます。
若い人が多く働いている会社では上下関係が厳しいかもしれませんが、仲良くなれば可愛がってもらえます。
たまに嫌な人がいるかもしれませんが、基本的には気のいい人たちが多い印象です。
とはいっても、僕は10代の頃からそういう環境に慣れているので「普通」ですが見た目が怖い人がいるのも事実です。まぁそういう人に限って優しいですが笑
職人の世界って感じです。
就職するのにオススメの塗装屋とは?
塗装業界は色んな会社があります。1人親方もいれば、法人になっているところなど様々です。
そんな中でおさえておきたいポイントは3つ
- 自社施工が多い
- 人数が3~4人の少人数
- 手抜きをしない
上記のことを順に解説します。
自社施工が多い
塗装屋でも何処の仕事をしているのかが重要になります。できればお客さんから直接「外壁の塗替え工事」などを取れている会社が望ましいです。
とはいっても、塗装屋というのは「下請け」というのは当たり前なので、地元の工務店とかも十分OKです。
注意したいのは、同じ塗装屋の下請けをメインにしている会社です。いわゆる「孫請け」ですね。こういった会社の多くは利益が少ないので、忙しくても儲かってないです。
大きな塗装屋の下請けをしているしていると安定しているように見えますが、頑張っても自分の会社の名前は売れないので注意が必要。
会社の立場が低いと這い上がるのは大変です。会社が小さくても「元請け」もしくは「下請け」が理想。
人数が3~4人の少人数
働く会社が大きければいいというわけではありません。この時代に職人を3~4人抱えて仕事をこなしているだけでも十分すごいです。
それと少人数の方が仕事を覚えるチャンスも多いかと思います。
大きい会社だと、人数が多いので雑用メインでやらされる可能性もあります。仕事を覚えるには、とにかく色んな仕事に触れるチャンスが必要です。
大きい会社の方が年配の職人もいて「緩め」の雰囲気かもですが、仕事を覚えるには大変だけど、少人数の会社がオススメ。
手抜きをしない
これは大前提ですね。手抜きを覚えてしまうと「癖」になってしまいます。
最初の頃に覚える仕事が重要です。経験を積んでも「手抜き癖」はとれません。踏ん張りがきかないダメな職人の出来上がりです。
塗装というのは手抜きが見た目では分かりにくいですが、そういった職人は成長しません。
年配の職人でそういった人を見かけることがありますが、バブル経済のなごりで儲けた経験がある年代に多いかもです。
完全な偏見ですが笑
まとめ:塗装屋は実力と気合の世界
会社選びは、働いてみないとわからないことも多いですが、知り合いに聞いてみたりしながら慎重に選びましょう。
塗装屋になるメリットは少ないかもですが、自分の努力次第ではお金を稼げる商売だと思います。
僕の会社が工業系の塗装に変えたのは、人材不足が原因の1つでもあります。仕事の大変さはどちらも変わらないと感じてます。
個人的には建築塗装の方が楽しいかもです。
好みが分かれる職種なのは間違いないですが、建築業界は体力勝負の仕事が多いです。その中では少しは楽かもしれません。
最後まで読んでくださってありがとうございます。