- 自然塗料はどんな違いがある?
- どんな場所に使えるの?
- 自然塗料のおすすめってあるの?
自然塗料といっても種類がたくさんあるので、どれがいいか迷うかもしれません。
ただ、塗装職人としての経験がある僕がおすすめするのは3つだけです。
実際に建築現場で使っていた自然塗料の中でも「これは間違いない」と感じた製品をピックアップしました。
- 1位:AURO(アウロ)
- 2位:OSMO(オスモカラー)
- 3位:LIVOS(リボス)
上記の中でも種類がたくさんありすぎて悩みますよね。この記事では、DIYにおすすめできるものを具体的な製品名で紹介します。
とりあえずおすすめの塗料だけ教えてくれって人は「自然塗料おすすめランキング3選 」をご覧ください。
100%天然素材なのはAURO(アウロ)だけ!
まず初めに自然塗料の種類・違いを理解しよう
実は自然塗料の中には天然素材を使っているものの、成分の中に少しは科学物質が入っている自然塗料も存在します。
ただし注意したいのが、100%天然素材だからって絶対にアレルギーが起きないわけじゃないってこと。
有名なものでいうと、漆(うるし)は日本を代表する天然素材の塗料ですが、かぶれる人はめっちゃかぶれます。
身近なもので例えると、もし仮に塗料の成分に山芋が入っていたらかぶれそうですよね…天然素材ってそんな感じです。
自然塗料といえば、シックハウス症候群、またはアレルギーが起きないように作られている製品。
- ワニス系
- オイル系
- ワックス系
上記の中でもオイル系がおすすめ。この記事で紹介する自然塗料はすべてオイル系になります。
ワニス系の特徴と成分
ワニス=ニスのことです。今ではウレタン樹脂などの化学物質が使われているものが多く、ほとんどが自然塗料とはいえません。
ニスは木材の表面に塗膜を作るので耐久性が高く、家具の保護剤として多く使われています。
もし自然素材にこだわらないのであればニスがおすすめ。水性のニスなら臭いも少ないし、DIYにも使いやすいですよ。
昔は天然素材で作られていたのですが、耐久性と使いやすさを向上させるために改良されたって感じです。
オイル系の特徴と成分
自然塗料=オイル系のイメージかなと思います。植物性の油がメインの原材料です。
- 大豆油
- アザミ油
- 亜麻仁油
- ひまわり油
- オレンジ油
この成分の他に溶剤(塗料を液体として保つためのもの)として体に害のない科学物質が使われている製品もあります。
ちなみに世の中に出回っている自然塗料の中でも、100%天然素材なのはAURO(アウロ)くらい。後で詳しく紹介しますね。
ワックス系の特徴と成分
ワックスといえば蜜蝋(みつろう)などが有名ですね。オイルよりも固形(クリーム)に近い感じです。
成分は、オイル系の自然塗料に植物性のワックス成分を混ぜたもの。
オイル系に比べてやや着色性が強く、色味を濃くしやすいですね。
刷り込むように塗るのがきれいに塗るポイントです。オイル系よりも少し塗りにくいのが特徴。
自然塗料おすすめランキング3選
ここでおすすめする自然塗料はすべて本場のドイツ製。どれも浸透性なので木の呼吸を妨げません。
あったら超便利なコテバケ
※どの自然塗料にも使えます
1位:AURO(アウロ):100%天然素材の自然塗料
- 顔料:酸化チタン、珪土、コバルト、ジルコニウム
- 主成分:亜麻仁油・ヒマシ油・オレンジオイル
- ワックス成分:カルナバワックス
- 溶剤:オレンジオイル
アウロは1984年創業のアウロ社の塗料です。100%天然素材にこだわった正真正銘の自然塗料。
製品規格のために石油成分を使うことはあるみたいですが、それでも1%未満という徹底ぶりです。
おすすめはAURO アウロ Nr.129(ツーインワンオイルワックス) です。
- 仕上げは1回塗りでOK
- VOCゼロの溶剤フリー
- 石油系の匂いがしない
とろみのある塗料なのでコテバケを使うといい感じです。匂いに関しては好みが分かれるかも。天然素材しか使っていない独特の匂いですね。
シンナー系の匂いが苦手な人はだいじょうぶだと思います。
あと注意したいのが、AURO Nr.129はクリアーなので、着色したい場合はAURO アウロ No.150 (着色剤)を混ぜなきゃいけません。
AURO No.150 は最大20%まで添加できます。好みの色にするには、少量ずついれて必ず試し塗りをしてください。
\ AURO No.150は公式サイトで販売しています /
アウロ製品の詳細は【自然塗料】アウロワックスの種類・使い方|どこで買うのがお得?で解説しています
2位:OSMO(オスモカラー):世界60か国以上で使用されている
- 顔料:鉱石ベースの鉱物質顔料
- 主成分:ひまわり油・大豆油・アザミ油
- ワックス成分:カルナバワックス、カンデリラワックス
- 溶剤:白色ミネラルオイルなど
オスモカラーは1878年創業の木材専門メーカー、オスモ社の製品です。
日本以外にも世界60か国以上で使用されています。 体に害がないのはもちろん、木材を保護する耐久性も抜群。
数あるオスモカラー製品の中でもワンコートオンリーをおすすめします。
- 室内ならどこでも使える
- 成分が濃く1回塗りでOK
- ツヤ消しで自然な仕上がり
塗った感じはワックス系に近く、見るからに濃いのがわかるくらいトロッとしています。
塗り残しのないように、しっかりとすり込んでください。
別の記事ではオスモカラーを上手に塗るコツや注意点を解説しています。
塗りすぎると乾かないのでコテバケをうまく使うのがポイント!
3位:LIVOS(リボス):1972年創業の老舗
- 顔料:鉱物質顔料
- 主成分:亜麻仁油・大豆レシチン・ヒマシ油
- ワックス成分:マイクロワックス
- 溶剤:イソアリファーテ・オレンジピール
リボスは1972年創業の塗料メーカーです。リボス社が使用する亜麻仁油は食品レベル。
その安全性の高さから「赤ちゃんが誤って口に含んでもだいじょうぶ」という代名詞がついたほど。
おすすめはリボスのカルデットという9種類のカラーバリエーションがある製品です。
- 2回塗り仕上げ
- 屋内・屋外に対応
- サラサラで塗りやすい
カルデット#270は粘度が低く塗りやすい塗料です。
刷毛でも塗りやすいんですが、広い面積を塗るのならコテバケを使うと楽になります。
さすがに天井とかの2回塗りはめんどくさいかもしれませんね。乾燥時間も24時間、手間はかかってしまいます。
自然塗料を使うときの注意点・デメリット
ここからはすべての自然塗料に共通した注意点を解説しますね。
自然塗料といっても油性塗料と同じ扱い
安全がウリの自然塗料ですが、油性塗料なので火気厳禁です。
特に注意したいのが拭き取りに使ったウエスの処理。放っておくと発火の恐れがあります。
使い終わった道具やウエスの扱いは気をつけてください。
実際に燃えたことはありませんが、金属製のバケツとかにフタをして入れておくのが無難です。
水を張ったバケツに突っ込んでおくのも効果的ですね。
一般的なニスよりも塗料の耐久性が低い
ぶっちゃけ自然塗料はニスよりも弱いです。
- ニス→表面の塗膜がキズから守る
- 自然塗料→木材の内部を保湿する
撥水性(水をハジく)があるタイプもありますが、数年ほどで効果は薄まるでしょう。
自然塗料は、家を自分でメンテナンスする外国の文化に合っているもの。言葉は悪いですが、ガサツな人には向いていません。
メンテナンス性能だけでいうと、オイルステン+ニスがおすすめ。
関連記事【解決】木材塗装でニスは必要なの?おすすめのニスも紹介します。
使う場所をしっかり考える必要がある
よく歩く場所、よく使う場所(デスクなど)は傷もつきやすく劣化も早い。
そういった場所は必ずメンテナンスの頻度が高くなることを覚えておきましょう。
特に屋外で使うときは家の中よりも劣化が早いので注意してください。
まとめ:自然塗料はDIYにもおすすめできる安全な塗料
自然塗料でおすすめできるのは3つ。すべてドイツ製のものです。
- 1位:AURO(アウロ)
- 2位:OSMO(オスモカラー)
- 3位:LIVOS(リボス)
※リボスは2回塗り仕上げ
手軽さを考えて、1回塗りで仕上がるタイプをメインに選びました。
自然塗料の良さは安全面もそうですが、塗るのが簡単なのが1番のメリットかなと思います。
- 下地処理(ペーパーがけ)
- 塗る(コテバケで楽ちん)
- 拭き取る(余分な塗料だけ)
子供でも塗ることができるので、家族で楽しくDIYするのに最適。使い終わった道具の管理さえしっかりすれば安全です。
味のある雰囲気が簡単に作れますよ!
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