- コンクリートにはどんな塗料がいい?
- 下地処理はどうすればいいの?
- 穴埋めや補修はどんな材料を使うの?
この記事ではコンクリート床の塗り方や注意点、おすすめの塗料を紹介します。
塗装工として働いていたときに実際にやっていた方法。紹介する塗料も実績があるものです。
床は塗りやすいのですが、きちんと塗っても剥がれる可能性が高いです。そのため、屋外の床を塗装するのは厳しいかもしれません。
いくつか注意点さえ理解すれば、屋内ガレージやベランダだったら難易度は低いですよ。
その際は水性塗料を選ぶと失敗する可能性も減ります。
DIYでコンクリート床を塗装するなら水性塗料を選ぼう
コンクリート床を塗るなら水性の塗料を選びましょう。ただし、ホームセンターの塗料を使うのはやめてください。
溶剤(油性)は危険なうえに乾きが遅い
ホームセンターに売られている溶剤系の塗料は乾きが遅く、思ったように作業が進みません。
湿気との相性も悪いうえに、塗っている最中に問題が起きたら最悪です。ゴミも付きやすいですしね。
また、風通しの悪い場所だと防毒マスクがないとマジできつい。
密室で油性塗料を使うのは危険だからやめてください。
安価な塗料を使うと剥がれが起きやすい
天井や壁と違って、床は特に耐久性が求められます。人が歩く場所ですし、水で洗ったりもしますからね。
手頃な値段の塗料はそれなりの性能でしかありません。耐久性が求められる床にはおすすめできないです。
基本的には床用の塗料の価格は高めだと思っておきましょう。
DIYで使うなら「薄膜タイプ」の塗料を推奨
床用の塗料には「薄膜(うすまく)」と「厚膜(あつまく)」があり、工場や店舗で使われているのは厚膜タイプです。
厚膜タイプは強度も高いのですが、塗るのにコテを使うことも多く初心者には向きではありません。
とはいえ、薄膜でも必要な性能は揃っているので、十分な効果を発揮できますよ。
水性コンクリート用塗料「床水樹」の塗り方を解説
ここで紹介するのは「大同塗料」の床水樹という塗料。新設(新しいコンクリート)と塗替えにも対応しています。
- 塗りやすい
- 汚れに強い
- 耐久性が高い
とにかく水性なので塗りやすい。しかもちゃんと乾いてくれる(20℃以上)ので作業もスムーズです。
必要な塗装道具
- 水性刷毛
- ローラーセット
- 養生(適量でOK)
- パテベラ(補修があれば)
- 水洗い道具(高圧洗浄機など)
特にこれじゃないとダメっていう道具はないので、おすすめのローラーだけのせておきます。
おすすめのローラー
シーラーと使いまわしてもOKです。
水洗い(高圧洗浄)
塗り替えの場合は水洗い、できるなら高圧洗浄で汚れをキレイにしましょう。
特に油汚れは厄介なので、汚れがひどい部分はアルコールや洗剤などを使ってキレイに除去してください。
これ重要なんですが、コンクリートを新しく打設した場合は乾燥に4週間以上は必要です。
塗り替えの場合でも洗浄後は2日ほど乾燥させましょう。
下地処理・ケレン
新設のコンクリートは基本的に下地処理はいりません。簡単に掃除しておけばOKです。
- 剥がれはすべて除去
- 床全体をペーパーがけ(#100〜180)
- 補修箇所があればパテ埋め
もし剥がれかけている古い塗膜があれば、スクレーパーなどで剥がしてください。
密着性を高めるために#100〜180くらいの紙ヤスリでペーパーがけをしましょう。
気になる段差や穴があればパテ埋めで処理していきます。
おすすめのパテ
乾いたらペーパーで研げるので使いやすいですよ。
この「下地処理」が1番重要な工程なので丁寧にやっていきましょう。
下塗り;水系プライマーC
床の塗装は必ず下塗りを塗ってください。
- 新設のコンクリート:無希釈
- 塗り替えの場合:水で2倍に薄める
- 下塗り乾燥時間:20℃以上で4時間〜
周りが汚れないように養生したあと際を刷毛塗り、全体をローラーで塗装します。
もし吸い込みが激しい箇所があれば、たっぷり吸い込ませて塗装してください。
新設のコンクリートの場合は濡れ色になればOK!
上塗り:2回塗り
希釈しなくてもわりと塗りやすいので、まずは刷毛を使って試し塗りしてみてください。
- 塗り重ね時間:20℃以上で2時間
- 歩行可能時間:20℃以上で4時間
- 希釈率:水道水で5〜10%が目安
※歩行可能時間:20℃以上で4時間となっていますが、できれば一晩は乾かしてください。
もし塗りにくければ希釈しましょう。 床水樹は薄膜タイプなので、ゴテゴテに塗るのはNG。
ローラーのパターンが出ない程度に適度に塗ればOK。 こすりつけるように塗るのはダメですよ。
1回目の塗装が終わって2時間たったら触ってみてください。ここでベトベトしない状態なら2回目を塗装してもだいじょうぶです。
艶消しの場合は、艶がひけてくるので見た目でも乾燥具合がわかりやすいですよ。
コンクリート床を塗るときの注意点
コンクリート床を塗るのは簡単そうですが、意外とめんどくさくて難しいんですよ。
DIYでコンクリートを塗るのは難しい
塗る前の段階で仕上がりがほぼ決まります。
- 下地の状態を見極める
- 適切な下地処理をする
- 状況を見て手早く塗る
なんとなく塗料を選んだり、下地処理をしなかったりすると塗装が剥がれてきます。
特に注意したいのが床の温度と気温のギャップ。寒い時期は思ったよりも乾かないってことがよくあります。
新設のコンクリートは十分に乾燥させる
新設のコンクリートは4週間以上の乾燥が必要です。
水分が抜けるまでに時間がかかるので、中途半端な乾燥時間だと、剥がれや密着不良の原因になります。
特に冬場は十分に時間を置いてください。
塗替えの場合は塗装できない場合もある
塗り替えの場合は、「どんな塗料が使ってあるか」で使える塗装も変わります。
密着性を高めるために下地をペーパーで足付けしたり、傷んでいる部分を削ったりして調整します。
何でもいいからシーラー入れて塗ればOKというものではありません。
ここに関しては経験と知識で解決するしかないので、不安な人はプロに相談しましょう。
まとめ:DIYでコンクリートを塗装するのは限界がある
DIYでコンクリートの床を塗るなら、水性塗料がおすすめ。ただし、ホームセンターの塗料は避けましょう。
また、屋外の床はトラブルが多いので、塗装するのはおすすめできません。
- 屋内ガレージ
- 玄関・勝手口
- ベランダ(屋根付き)
上記の場所でも、しっかり下地処理をしないと高確率で剥がれます。 特に汚れの除去、乾燥時間を守って作業を進めましょう。
ちょっと自信がないなぁという人は、一度プロに見てもらうことをおすすめします。
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