- 下塗りの選び方がわからない
- 選ぶ基準があれば知りたい
- めんどくさいからおすすめを教えて!
外壁塗装にとって下塗りは最重要。ここで失敗したらどんな高価な塗料を塗っても意味がありません。
この記事では外壁別におすすめの下塗りを紹介します。
- 窯業系サイディング
- モルタル壁
- 金属系サイディング
外壁によく使われている素材を3つピックアップして解説していくので、ぜひ参考にしてください。
選び方を理解しておくだけでも今後必ず役に立ちますよ!
基本的な下塗りの選び方
基本的に下塗りは外壁の状態に合わせて選んでいきます。単純に密着性を高めるためではないということですね。
- 外壁の種類・旧塗膜
- 外壁の劣化具合
- 上塗りとの相性
これらの3つで判断して選んでいく必要があります。
めんどうに感じるかもしれませんが、わかりやすくシンプルに解説していきますので、必ず目を通してください。
①:外壁の種類・旧塗膜
外壁の種類が違えば下塗りの役割が変わります。塗りやすいからといって「シーラー」を選ぶのは危険なので、やめてください。
- 窯業系サイディング→基本的にシーラー
- モルタル壁→サフェーサー
- 金属系サイディング→サビ止め
基本的に上記になります。
理由はそれぞれの外壁のパートで解説するので、必要な部分だけをお読みください。
②:外壁の劣化具合
ちょっとした外壁の劣化は塗装でも補修できますが、上塗りでは何も改善されません。
- 下塗り→下地調整・密着性
- 上塗り→防水・耐候性
基本的に外壁の素材を活かすのは下塗りです。もちろん上塗りも大切ですが、基本的なベースを作るのは下塗りにしかできません。
ただ劣化がひどすぎる場合は、塗装で解決できないので注意してください。
詳しくは【基礎】塗料の上塗りと下塗りの役割、中塗りが必要な理由とは?をご覧ください。
③:上塗りとの相性
下塗りと上塗りの相性は大事です。基本的に下塗りの使用表に「適合上塗り」が記載されているので、それを参考にすればOKです。
塗料を紹介するときに一緒に貼り付けておくので、必ず確認してください。※めっちゃ小さく記載されています
あと基本的なことが1点。弾性塗料と硬質塗料の組み合わせには注意しましょう。
- 弾性塗料→ゴムのよう伸びる塗料、弾性・微弾性に分かれる
- 硬質塗料→一般的な塗料(弾性とか記載がない場合はこれ)
もし下塗りに弾性を使ったのなら上塗りも弾性じゃないといけません。ここを間違って普通の塗料を使うとクラック(ひび割れ)が起きてしまいます。
柔らかい塗料の上に固い塗料を塗るのはダメ。下塗りはゴムのように伸びるのに、上塗りが伸びなければ割れてしまうからですね。
逆に下塗りが硬質で、上塗りが弾性なのは問題なし。ただ意味はありませんよね。
窯業系サイディングにおすすめの下塗り
それではここから窯業系サイディングの下振り選びポイント、おすすめの塗料を紹介していきます。
窯業系サイディングは弾性塗料NG
窯業系サイディングには弾性塗料を使わないでください。熱を持ちやすい窯業系サイディングには、通気性のない弾性塗料は向かないからですね。
中の熱や湿気が逃げないため、膨れが起きる可能性があります。
窯業系サイディングに使うのなら「硬質」か「微弾性」にしておきましょう。
窯業系サイディング専用にクラックを埋められる塗料があるので、それを選んでください。
劣化が少ない場合:日本ペイント 水性カチオンシーラー
乾燥時間(23℃) | 4時間以上 |
希釈率 | 基本的に希釈なし |
塗装面積(15kg缶) | 150㎡ |
※製品情報:日本ペイント 水性カチオンシーラー
一般的なシーラー。水のように塗りやすいため作業性は抜群になります。
窯業系サイディングの劣化が少ない場合に最適です。
チョーキングが起きている状態がベストです。
ヘアクラックを埋めたい:日本ペイント パーフェクトサーフ
乾燥時間(23℃) | 3時間以上 |
希釈率 | 2〜5% |
塗装面積(15kg缶) | 75㎡ |
※製品情報:日本ペイント パーフェクトサーフ
窯業系サイディング専用の下地調整材。小さなクラックを埋められる塗料です。
フィラーのような見た目ですが、一応シーラーとして分類されています。
ヘアクラックを埋めたい:エスケー化研 水性SDサーフエポプレミアム
乾燥時間(23℃) | 3時間以上 |
希釈率 | 5~10% |
塗装面積(15kg缶) | 83㎡ |
※製品情報:エスケー化研 水性SDサーフエポプレミアム
こちらも窯業系サイディング専用。パーフェクトサーフと基本的な効果は一緒ですね。
パーフェクトサーフよりも少しだけ塗れる面積が多いです。
モルタル壁におすすめの下塗り
モルタル壁は塗り替えでシーラーをあまり使いません。理由を解説していきます。
モルタル壁は一般的に弾性塗料が使われているケースが多い
モルタル壁に塗装がしてある場合は、基本的に弾性塗料が使われています。弾性じゃないと小さなクラックをカバー出来ないからですね。
基本的にクラック対策として弾性が選ばれているでしょう。
- 弾性スタッコ
- 弾性タイル
- 弾性リシン
例外もあるかもしれませんが、弾性塗料を選んでおけば間違いありません。
最近では湿気を逃してくれる弾性塗料もありますので、そちらを選んでください。
ヘアクラックを埋めたい:日本ペイント パーフェクトフィラー
乾燥時間(23℃) | 4時間以上 |
希釈率 | 3〜8% |
塗装面積(15kg缶) | 75㎡ |
※製品情報:日本ペイント パーフェクトフィラー
パーフェクトサーフとの違いは塗料の「粘度」にあります。こちらは完全にフィラーなので、塗装ガンでブチブチっと模様をつけられるタイプです。
こんな感じの模様を「タイル」といいます。
窯業系サイディングにも使えると記載されていますが、基本的にモルタル壁用ですね。
ヘアクラックを埋めたい:エスケー化研 水性ソフトサーフSG
乾燥時間(23℃) | 3時間以上 |
希釈率 | 5~8% |
塗装面積(15kg缶) | 53㎡ |
※製品情報:エスケー化研 水性ソフトサーフSG
こちらは旧塗膜の上に塗る改修用。厳密にはサフェーサーに分類されますが、フィラーと使い方は変わりません。
日本ペイントのパーフェクトフィラーよりも安いですが、塗れる面積が違うので注意してください。
金属系サイディングにおすすめの下塗り
金属サイディングには基本的に「弱溶剤(油性)」をおすすめします。
サビ止めは3〜5色の中から選べますので、上塗りの色に合わせて選んでください。
白色はスケスケになりやすいので、クリーム色かグレーがおすすめ。よほど真っ白の外壁じゃなければ問題なく使えます。
金属系サイディングはサビ止めが必要
金属はサビ止めが基本。例外はほぼありません。錆止めプライマーと言ったりもします。
色んな商品が出ていますが、ホントは2液を推奨したいところです。ただ使いにくいと思うので、1液でも性能の高いタイプを紹介します。
また、金属系の外壁は下処理を徹底してください。
サビはなるべくきれいに落として、きちんとサビ止めを塗るのが絶対です。サビが出ていない場合でもサンドペーパーで「足付け」をおこないましょう。
サビの上に塗れる塗料とかゴミですよ。使ったことないですが。
安定感が抜群のサビ止め:日本ペイント 1液ハイポンファインデクロ
乾燥時間(23℃) | 4時間以上7日以内 |
希釈率 | 5〜10% |
塗装面積(15kg缶) | 123㎡ |
※製品情報:日本ペイント 1液ハイポンファインデクロ
こちらは人気のサビ止め塗料です。1液なので使いやすく、性能面も安心できます。
弱溶剤なので、塗料用シンナーが必要です。
水性のサビ止め塗料:日本ペイント 1液水性デクロ
乾燥時間(23℃) | 4時間以上7日以内 |
希釈率 | 0~5% |
塗装面積(15kg缶) | 114㎡ |
※製品情報:日本ペイント 1液水性デクロ
こちらは水性のサビ止めになります。性能が少し気になるところですが、実は室内の金属部分にしか使ったことがありません。
外壁に使うのにも問題ない性能です。日本ペイントの塗料なので間違いはないはず。
外壁には使ったことないので、弱気な発言ですみません。
まとめ:外壁の下塗りはそれぞれの役割を理解して選ぼう
外壁塗装において下塗り選びは最重要ポイントです。ここで塗装の仕上がりが決まると言っても過言じゃありません。
- 外壁の種類・旧塗膜
- 外壁の劣化具合
- 上塗りとの相性
上塗りのほうが気合い入れて塗る方もいるかもしれませんが、それ全く違いますよ。逆です。下塗りをきちんと塗ってあれば、上塗りは簡単です。
下塗りがきちんと塗られていないと意味がないので注意してください。
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