- 外壁塗装の基本を知りたい
- 正直よくわからない
- やるからには失敗したくない
おそらく外壁塗装をDIYでやっても、多くの人は思ったようにいかずに失敗してしまいます。
塗装は大変かもしれないけど、塗るくらいなら自分でもできそうだし、、、と思っているあなたは、特に失敗する可能性が高いでしょう。
外壁塗装のDIYを成功させるには塗ることよりもまずは準備です。塗る前の段階で8割が決まります。
この記事で解説する内容は、塗装歴10年のノウハウを詰め込めこみました。実践することで、成功率はグッと上がるでしょう。
外壁塗装のDIYで大切な下地処理と適した塗装時期
まずは基本的な下地処理や塗装時期について解説します。
- 下地処理をしっかりする
- 劣化状態を見極める
- 適した下塗りを選ぶ
上記が塗装にはとても重要。簡単だけど難しく、とても奥が深い部分です。
プロと素人の差はここに出ます。
外壁で行われる下地処理の種類
DIYだからって塗装をするなら、必ず下地処理をしなければいけません。 この工程をサボると外壁塗装は失敗します。どんなに高い塗料を使っても、無駄になりますよ。
- 高圧洗浄
- ケレン、足つけ
- パテ、シーリング処理
外壁塗装の下地処理といえば、上記のもの。どれも役割は違いますが、この上なら塗装しても大丈夫って状態にするための工程と覚えてください。
この下地処理の段階で、塗装ができるかを判断しなければいけません。
塗り頃はチョーキングが始まった時期
塗り替えするのに適した状態は、チョーキングしている状態です。 チョーキングしているのは、塗装の性能がうすれてきているってこと。この時期は塗料の密着も抜群。
- 色あせてきた(変色している)
- チョーキングしている(触ると手に色がつく)
- 部分的に剥がれている(小さなクラックがある)
- 全体的にボロボロになっている(ふくれや、錆が出てきた)
チョーキングは、塗り替えのベストタイミング。塗料もしっかり役目を果たしているので、外壁のコンディションも良好。
塗装の剝がれが起きている場合は、塗装を突き破って何かが起きている状態です。
剥がれは外壁の劣化の始まりです。放っておくとだんだん酷くなっていきます。
外壁の劣化具合で対処法を考える
経年劣化なら、外壁がチョーキングしてきた頃からどんどん弱ってくるのが自然の流れです。
- ただの経年劣化
- 陽あたり、風あたりが強い場所
- 構造に問題あり(水が抜けないなど)
注意すべきは、経年劣化の他に原因がある場合。塗装じゃ直らないことが多く、剥がれなどの原因になります。
塗装は化粧と一緒なので、根本的な問題を解決することが大切です。
肌荒れはなかなか化粧じゃ隠せないですよね。
外壁の状態に合わせて下塗りを選ぼう
下地処理の次は「下塗り塗料」を選びです。 まず初心者に、迷ったらシーラーを使おうっていうのはおすすめしません。下塗りは症状に合わせて選ばなきゃいけません。
- チョーキングのみ⇒シーラー
- 傷みが進んでいる⇒サフェーサー系(下地調整材)
- ボロボロで剥がれがひどい⇒塗装は無理
外壁がきれいな状態なら、費用も安く収まります。劣化がひどい場合に何を塗るかが重要。
下塗りは目的に合わせて選ぶべし
下塗りは、外壁との密着を高めるものと考えるのが一般的。ただし、他にも目的があります。
- 下地を強化したい
- 小さなクラックや巣穴を埋めたい
- 防水性を持たせたい
- 錆を抑えたい(錆止め塗料ですね)
傷みがひどい場合は、下塗りを組み合わせて使う場合もあります。
一般的なサイディングならシーラー、モルタルならフィラーなどの下地調整材が適していますね。
外壁の傷みがひどい場合の対処法
例えば、傷みがひどいサイディングの場合なら下記のような方法で対処します。ボロボロの状態ですね。
- 浸透性シーラーで固めて強化する
- 補修用サフェーサーで傷んだ表面を補修
- 1と2を両方する
- 無理と判断、張り替える
上記のように、補修には手間がかかります。 劣化の原因が構造的に問題のある場合は、原因を突き止めたうえで、張り替えがおすすめ。
窯業系サイディングにフィラーは使わない
サフェーサーとフィラーは間違えやすいけど、別物です。基本的には窯業系サイディングに「フィラー」は使いません。
- ニッペパーフェクトサーフ⇒窯業系サイディング
- ニッペパーフェクトフィラー⇒モルタル壁
見た目も名前も似ているけど、用途が違うので注意してください。サーフは「シーラー」寄りの使いかたと思っておけばOKです。
外壁塗装で素人がやりがちな失敗
よくある勘違いをまとめました。
- 失敗その1:塗料を塗りすぎてしまう
- 失敗その2:塗料の希釈がテキトー
- 失敗その3:塗料の乾燥時間が長い
知識のない人が、感覚でやってしまうのはけっこう危険です。 順に解説していきます。
失敗その1:塗料を塗りすぎてしまう
塗料はとりあえずたっぷり塗ればいいってもんじゃありません。
ニッペパーフェクトトップ(ラジカル塗料)でいうと、1回の塗布量が0.11~0.17/kg/㎡なので、1㎡に110~170g。
感覚でいうと、ローラーに塗料をしっかり含ませて、1回で50㎝角を目安に塗ればだいじょぶです。
1回に塗れる厚みは30~40μ(ミクロン)なので、1回でつく塗装の厚みはサランラップ3枚分くらいになります。
たっぷりの感覚を間違えている人が多いように思います。特に上塗りは厚みをつける塗料ではありません。
失敗その2:塗料の希釈(薄め方)がテキトー
ちゃんと希釈しましょうってお話です。 水性塗料なら水を加えて「塗りやすさ」を調節するって感じですかね。
塗料にもよりますが、だいたい5〜10%くらい。規定量を守れば、性能が落ちることはありません。
塗料はどんなときに希釈するの?
外壁塗装に関しては2パターン。どちらも仕上がりをきれいにするためです。
- 外壁の凹凸が多いとき
- 溶剤塗料の上塗り2回目
上記のときは、規定量の限界まで薄めてOK。規定量が10%なら、10%まで薄めてください。
適切に薄めることで、塗り残しや溜まりが起きにくくなります。
失敗その3:塗料の乾燥時間が長い
塗装の乾燥時間を守りましょうってよく見ますが、乾燥時間が長すぎるのもダメなんですよ。
「下塗り」⇒「上塗り1回目」⇒「上塗り2回目」 この間に乾燥時間をとらなければいけません。塗り重ね時間ってやつですね。
- 下塗り⇒4時間以上経てば上塗りしてもOK
- 上塗り⇒3時間以上経てば2回目を塗ってOK
ここまでは理解している人も多いのですが、乾燥時間は7日以内に収めなければいけません。
塗料によって違うので注意してください。錆止めは1ヶ月以内とかになっています
乾燥時間が長すぎると密着性が悪くなる
7日はあくまで目安なので、気温の高い夏場は塗り重ねの間隔を3日以内に収めたほうがいいでしょう。
- 下塗り⇒密着性能が落ちる
- 上塗り⇒性能が発揮される
例えば、上塗り塗料のもつ「汚れがつきにくい」という性能は、塗料も密着しにくくなります。 こういった性能が発揮するのが、塗ってから7日経った頃と言われています。
まとめ:外壁塗装を成功させたいのなら「準備」と「基本」を怠るな!
塗装で大切なのは、キレイに塗ることではなく「塗る前の準備」です。 ローラーで塗るくらいなら、ぶっちゃけ誰でも上手くできます。
- 外壁の状態を見極める
- 適した下塗りを選ぶ
- 乾燥時間をきちんと守る
めちゃくちゃ基本的なことですが、プロと素人の差はここにあります。
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