- 外壁塗装と張り替えはどっちがいい?
- 10年で塗装する理由がわからない
- メンテナンスが不要な外壁ってある?
外壁のリフォームって難しいですよね。何を基準に決めればいいのかわからないという人も多いはずです。
よく10年経ったら外壁塗装が必要と言われますが、僕はその意見に反対です。実際に「なぜ塗装が必要なのか?」と疑問に感じる人もいるでしょう。
僕は15年間、新築住宅や住宅のリフォームに関わってきました。塗装職人としても9年働いてきましたが、塗装はリフォーム手段の1つ。正解ではありません。
そもそも10年経ったら塗装をしようと言うのは塗装屋、張り替えを勧めるのは板金屋やサイディング屋ですよね。
結局のところ、どっちがお得なのかは比較しないとわかりません。
- 使用する外壁材を考える
- それぞれの耐久年数を知る
- 費用のバランスを見る
例えば100万円かかる塗装工事をして10年、200万で張り替えをして20年持てば、どちらも費用は変わりませんよね。
この記事では家を建てた92%の人に向けて、塗装・張り替えを比較することの大切さを伝えていきます。
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外壁リフォームは絶対に避けられない工事
まず初めにメンテナンスフリーの外壁はありません。何十年も放置できる外壁は存在しませんからね。
少なからずお手入れが必要だと思っていてください。ただ中には塗装が不要な外壁は全体の数%だけ存在します。それはタイルやレンガの外壁ですね。
タイルやレンガの場合は補修 or 張り替えになるので、ここでは話しません。
この記事ではそれ以外の92%の人に向けて話を進めていきます。
まず以下のデータをご覧ください。
外壁材の種類 | 戸建て住宅のシェア率 |
---|---|
窯業系サイディング | 78.3% |
アルミサイディング | 8.8% |
モルタル | 5.8% |
金属サイディング | 3.7% |
その他(樹脂系サイディング・タイルなど) | 2.4% |
木質(木質系サイディング) | 0.8% |
ALC(軽量気泡コンクリート) | 0.4% |
上記は日本窯業外装材協会から引用したものです。このデータにある「その他」と「モルタル」はタイルやレンガの可能性があるため除外しました。
しかし実際にはモルタルに塗装をしている住宅もあるので、95%以上の人は塗装か張り替えを検討すべきという結論になります。
メンテナンスフリーの外壁は存在しない
どんな外壁でも少なからずメンテナンスは必要です。紫外線や雨風にさらされるため、劣化しない外壁材は存在しません。ここに関してはレンガやタイルも一緒です。
- 外壁が汚れてくる
- 色褪せが目立ってくる
- 目地が弱ってくる
- 剥がれが起きる
- ひび割れが起きてくる
上記はどんな外壁にも共通して起こる外壁の劣化症状。ただレンガやタイルは「セラミック素材」のため水に強く、基本的に劣化しないので、補修で済むというわけですね。
それ以外の外壁は必ず塗装か張り替えが必要になります。もちろん外壁によって劣化する時期も変わってきます。
外壁材の種類 | メンテナンス時期 | リフォーム方法 |
---|---|---|
窯業系サイディング | 8〜12年 | 塗り替え or 張り替え |
アルミサイディング | 10〜20年 | 塗り替え or 張り替え |
モルタル(タイルは除外) | 10〜15年 | 塗り替え or 張り替え |
金属サイディング | 10〜20年 | 塗り替え or 張り替え |
その他(樹脂系サイディング) | 15〜20年 | 塗り替え or 張り替え |
木質(木質系サイディング) | 5〜8年 | 塗り替え or 張り替え |
ALC(軽量気泡コンクリート) | 9〜12年 | 塗り替え |
家を建てたときに外壁を選んだ時点で、リフォーム方法が決まっています。
10年経ったら外壁塗装が必要というのは、シェア率の高い窯業系サイディングが基準になっているからなんです。
年数が経つにつれてリフォーム方法が選べなくなる
年数が経って外壁の劣化が進むにつれて、リフォーム方法は限られてきます。
症状が軽いうちは塗装ができたとしても、塗装時期のタイミングを逃してしまうと、張り替えしか選択肢がなくなるというわけです。
まぁ一応は塗装できます。ただ外壁が弱っているため、剥がれのリスクが高く、張り替えのほうが安心できるというわけですね。
劣化が進んでいるのに、費用が安いからといって塗装を選ぶのは失敗とも言えるでしょう。
塗装をする場合は外壁が傷む前におこなうのがベストです。
- 外壁が弱っていて剥がれが起きやすい
- 塗装以外にかかる補修費用が高くなる
- 不安だから焦って工事を決めてしまう
そうならないためにも、早い時期から塗装でリフォームするのか、張り替えをするのか決めておく必要があります。
外壁リフォームは必ず塗装と張り替えの費用を比較しよう
外壁をリフォームするなら、塗装費用と張り替え費用を必ず比較してください。
費用を知ることも大事ですし、どちらが最適なリフォーム方法かは人によって違うからですね。
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理由①:塗装だけでは解決できない問題がある
外壁の劣化が進むと塗装では解決できません。塗装をしたところで、本来の塗装の効果は発揮できないでしょう。
剥がれのリスクはもちろんですが、根本的な問題の解決にならないケースもあります。
例えるなら、肌が荒れている状態に化粧をするイメージ。なんとなくは隠せるけど、根本的な肌荒れ原因は解決しないし、肌にもよくありませんよね。
きちんと治すなら、化粧ではなくまずは肌荒れを改善することを考えるはず。
外壁も一緒です。
- 塗装→化粧
- 補修→化粧水
- 張り替え→整形
はい、ちょっと違いますかね。ただなんとなくはイメージできたでしょうか。
外壁に自己再生能力はない
それに外壁は肌とは違い、自己再生能力はありません。劣化が進んだら、それ以上に回復することはないと考えておきましょう。
下塗りである程度は補修できるのですが、それでも劣化の進んだ外壁は、少なからずリスクを背負うと考えたほうがいいかもしれませんね。
特に窯業系サイディングや木材は、塗装の効果が切れると弱い。
素材だけの耐久性で言うと、アルミやガルバリウム鋼板が優れています。
外壁によって塗装への依存度が違うというわけですね。
理由②:状況によっては張り替えのほうがお得
基本的に張り替えのほうが費用は高いのですが、外壁材を上手く選べば長持ちしますし、メンテナンスコストも安くなります。
耐久性とメンテナンス性を優先して考えるなら、窯業系サイディングに高い塗料を使うのは微妙。
金属系サイディングに張り替えたほうが、長い目で見るとお得です。
- 素材が軽く耐震性が高い
- 耐用年数が15年~20年と長い
- 水に強く錆びにくい
もちろんデメリットもありますが、見た目さえ気に入ればメリットのほうが多くなります。
ここに関しては15年の現場経験で分かったことなのですが、ガルバリウムやアルミの外壁は長持ちしてる住宅のほうが多かったんですよね。
意外と塗装屋や材料屋でも、自分の家には金属系サイディングを選んでいる人が多いです。メンテナンスが楽になるのを知っているからですね。
最近では金属系サイディングにも様々なデザインが増えたので、選択肢も広がるでしょう。
ちなみに自分の家にはガルバリウム鋼板を選びました。なるべくメンテナンスに費用をかけたくないからですね。
理由③:費用を実際に比較しないと違いがわからない
張り替えは高いし、塗装のほうが安いのは事実ですが、実際に見積もりを取らないと正確な金額はわかりません。
- 実際にどれくらいの差があるのか
- 会社によって金額の差があるのか
- それぞれ保証内容の違いはあるのか
どれだけのネットで調べてみても、結局はおおよその相場しかわかりません。自分の家の金額を知らないと意味がないんです。
想像しているより安いかもしれないし、高いかもしれません。ただそればっかりは、見積もりを実際に取らないとわからないですよね。
それに見積もりを取ったからといって工事を依頼しなくてもいいですし、前もって費用を知っておくほうが安心じゃないですかね。
外壁リフォームは焦らず計画的に進めると失敗が少ない
外壁のリフォームは、家に住んでいる以上は避けられない工事です。ただ焦って決めるのはよくありません。
余裕を持って計画的に進めていくのが成功を握るカギ。
急いで決めるのではなく1〜3年ほどの余裕を見るべき
今まで見てきた中で、リフォームを成功させる人の特徴は次のようなタイプの人です。
- 心配性で自分でも外壁をチェックする
- 定期的にプロに点検してもらう
- 外壁が傷む前にどうするか考えている
現場での経験談ですが、けっこう少数派かもしれません。ただ放っておくと無駄な出費がかかると知っているというだけの差なんですけどね。
知識が足りない部分は、詳しい人の意見を取り入れるしかありません。
見積もりや点検が無料なのを知っているだけではなく、フル活用するのが正解。
信用できなそうな業者は、断ればいいだけと思っておいてください。
面倒でも必ず複数の業者を比較してから決める
よく比較は絶対と言われますが、これは本当です。業者によって見積もりの費用は変わってきます。
- 必ず同じ条件で見積もりを取る
- 今すぐ工事をする気はないと伝える
- 他にも見積もりを取っていると伝える
もし外壁塗装を比較するなら同じ塗料、張り替えを比較するなら同じ外壁材にしないと意味がありません。
また業者には「じっくり考えたい、相見積もり」だと伝えることも大切です。
こういった一言を添えるだけで、何も考えずに依頼してないというのが伝わります。まぁ駆け引きみたいなものです。
ここで丁寧に対応してくれる業者がおすすめですね。ただ極端に見積もりが安い業者は、ちょっと怪しいかもしれませんね。
ガチンコで見積もりをしたら、費用の差は10~20万くらいで収まるはずです。
リフォームなら大手ハウスメーカーはできるだけ避けよう
大手ハウスメーカーはとにかく費用が高いです。その割に中身は普通。ブランドみたいなものですね。
- 工事費以外の人件費が必要
- 現場を管理する費用がかかる
- 単価を上げないと会社を維持できない
はっきり言って「ハウスメーカーだから工事の質が高い」というわけではありません。
職人が利益を出すのは難しい状態なので、中には手抜きする塗装屋もいますよ。
工事をするのは地域の塗装業者
ハウスメーカーとはいえ、工事をするのは地域の塗装職人です。普通に考えて質が高くなるわけないですよね。
例えば新車をディーラーで買っても、中古車販売店で買っても車の質は変わりませんよね。というか中古車販売のほうが安くなることもあります。
差があるとしたら、店内がきれいか、キッズスペースがあるかくらいの差じゃないですか?
塗装業界も似たようなもので、大手ほど無駄な費用がかかっています。
もちろん費用が高くても、大手のほうが安心という人もいます。ただ、そこに費用を払うのはもったいないかなと思います。
できれば安く、質の高い工事を依頼したいですよね。そうなったら自分で見つけるしかありません。
まとめ:外壁リフォームは準備さえしておけば失敗しない
外壁リフォームは、準備さえしておけば失敗しません。外壁の劣化が進む前にリフォーム方法を決めておくのが安心ですね。
見積もりサイトを上手く活用すれば、見積もりを取るのも簡単ですし、無駄な時間を使わずに比較できます。
自分で1社ずつ打ち合わせするのは、想像以上に大変ですよ。
塗装以外のリフォームならタウンライフリフォーム、塗装ならこちらの一括見積もりサイトの失敗しない選び方で紹介しています。
まずはリフォームにかかる費用を知ること。ここが重要なポイントです。
面倒くさがらずにしっかり計画的にいきましょう!
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